阪 北区 中崎町にある Confidence cafe で個展を開催いたしました。実はBainary Art CONTERIEが主催という立場では初めての個展です。今回もバイナリのアーティスト2人が特にテーマも決めずに自由に展示しました。目玉はなんと言っても、期間限定のスウィーツでしょう。

 回は、ほんとにカフェの方々にお世話になりました。というか迷惑ばかりかけてしまったのではないかと今でも不安です。個展の打ち合わせは、昼間お客さんがいない時を見計らって行いました。少ない休憩時間を私たちのために熱心に使って頂きました。個展の準備も営業が終わってから始めるので、終わるのは夜中になっていました。なのに、どんな時でも笑顔を絶やさないのはもう仏様の様にさえ見えます。

 ↑写真は絵を製本テープで貼付けている所です。morio氏のアイデアです。絵が引き締まってとても効果的でした。

morio氏の油絵は、このカフェによく似合います。特にこの絵は淡い黄色と緑が醸し出す情景が、安らぐ風景を想像させます。それは見る人によって違う風景だろうと思います。赤いサインがニクいですね。一番奥の壁に掛けてあったので、奥まで入れなかった方はこの写真から、その時の感じを思い浮かべて頂けたら嬉しいですね。

 の絵もmorio氏の作品です。この絵には今オーナーさんがいまして、その方の自宅に飾って頂いております。この絵はmorio氏の外観からは想像できないくらい女性的です。(←失礼)しかし、オレンジという色はほんとに空間を暖めてくれる色だなと、改めて感じさせられました。赤ほど強引でなく、黄色ほど控えている訳でもなく。点々と筆を当てた感じで描かれた、緑の葉っぱ?が色の飽和を抑えているように見えます。夕日をバックに白い花を見るとこんな絵になるのでしょうか。そんな残像、又は印象が残る絵でした。

 は今回の個展を開催するにあたり、新作を作ろうと考えていました。しかも、今までのような規格内の絵ではなくオリジナリティを出せる絵にしたいと。そんな時、なにげに鉛筆を走らせている時に、水墨画のような構図の絵が浮かび上がってきて、鳥肌が立ったのを覚えています。いつも「これだ!」というアイデアが出た時は、武者震いか鳥肌がたつのです。

 サイズは1メートル弱の横長で、すべて鉛筆で描いています。絵の両端には、何千年前からたたずむ山が霞の中でそびえています。岩がむき出しの荒々しい山です。その中に、明らかに異質な物体が存在します。未来的なイメージ、流線型、質量はあるが軽い、地球の自転のようにゆっくり動くもの。静と動、陰と陽、が同時に存在する感覚、ミクロとマクロ、そこに描き表現したい世界があるのですが、なかなか難しいですね。今回の私の作品はすべてこのテーマで制作しました。

 長の作品もありました。サイズが大きい割に、細かい描写もされていて、このページで紹介するには苦労します。最近の作風は、流線型の中に集積回路のような細かいメカニズムが内包してあるというものがほとんどです。それは、特に何かを狙っている訳でもありません。体、手が自然とその形を描写するのです。単純に頭がそれに格好良さや美しさを感じるからかもしれません。モノクロの世界が出す空気感を描き出したいのかもしれません。

 どれにしても、常に未来への憧れや想像は映し出される様です。こういう船をデザインしてみたいとも思います。SFの世界ですね。子供達がこの絵から夢を感じてもらえると嬉しいですね。

 んばって写真を貼ってみました。有機的なものから無機的なものへ。それらがとけ込み合う、共存する絶妙さ。自然と共存できるテクノロジーを。

 れはmorio氏による今回最大の作品です。カフェの一番奥のさらに奥に展示してありました。一見絵の具を飛び散らせただけのように見えます。最初はそれでいいのです。そのうち下地の白の後ろに隠された色が浮かび上がってくるのが分かります。点の間隔も奥深さを引き立てているように見えます。 

 基本的に絵をどう楽しもうと人の自由だと思います。何かに似ているとか、自分はこんな雰囲気の絵は好きじゃない、など十人十色でしょう。ただ一つしてほしくないのは、何も感じないという事なんです。何も感じなかった時、もっと耳を澄ませてみて下さい。小さな声を無視し続けていると、そのうち微かな感想も出てこなくなりそうに思えます。言葉にならない事もあると思います。私はそんな時、必ず絵を描きます。あなたはどうしますか?

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